このブログでは度々、崩れた姿勢を直すには
- 耳
- 筋肉の強弱
が重要だとお伝えしています。
そして今日はもう一つ深堀りした話を。
実は姿勢を良くするには「目」も重要なんです。
われわれは見ることにあまりに慣れているので、かなりの想像力を働かせないと、解決すべきさまざまな問題がそこにあることに気がつかない。
カンデル神経学第2版より引用
目が見えない…などの問題が起きない限り、なかなか目の問題って気が付きにくいですよね?
しかし、眼球運動は脳とつながりがあります。
正しい眼球運動ができないと視覚がうまく使えないため姿勢にも影響を与えてしまう…
ならば、弱った部分はしっかり鍛える…
これ鉄則です。
目も筋肉や前庭系と同様、鍛えることは可能!
この記事では視覚の重要性とどのようなトレーニングが必要なのかを具体的に解説しています。
記事を読み運動を実践することであなたの健康管理がワンランクアップすること間違いなしです!
視覚(目)は姿勢と関係する
そもそも目はなんで人間に付いているんでしょう?
外から情報を得るためですよね?
- 今見ている景色はどんな風景?
- 何色?
- 相手はどんな表情をしている?
- 歩いている足場は悪くない?
人は外から情報を取るとき、目のふんだんに使います。
パッと見た感じ、怪しいと感じるものや明らかに危険そうなものはまず近寄ろう・触ろうと思いませんよね?
これは視覚から得た情報で「危険か安全か」を判断しているから。
- めっちゃ大きい人
- ゴツい人
- 見た目がイカつい人
このような強そうな体型の、知らない人が前からドシドシ自分の方に歩いてきたら…
ちょっと怖いですよね?
これも皆さん、知らず知らずのうちに目から得た情報を元に判断していることになります。
目の機能低下は体の緊張を生む
では、それがどのように人間の「姿勢」と繋がってくるのか。
「姿勢」を決定する一つの要因は「筋バランス」と別記事で詳しく解説しています。
つまり「猫背」や「反り腰」など崩れた姿勢は言い換えれば「筋がアンバランス」になっていると考えることができますよね。
そして…実は「目」の機能が低下すると
筋肉は緊張してしまいます。
え?どうして!?という方。
一回想像してみましょう。
例にはなりますが、目が機能してない人は日常的にこの防御反応が起こっているんですよ…
防御反応は人間が自分を守る手段として本能的に備わっているもの。
素晴らしい能力です。
しかし、いつも防御反応が出てしまっては…
- 肩が常に上に上がっている
- 背中が丸まる
- 転んでしまわないように動作がおぼつかなくなる
ちょっと…防御反応に引っ込んでいてほしいですよね(笑)
つまり目が機能しないことは筋肉の過緊張を生む。
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目が機能してない
↓
防御反応
↓
体を固める
↓
姿勢が崩れる
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こんな感じで姿勢には影響を与えます。
視覚って重要ですよね…
見えるとか、見えないとかそれ以外にもいろんな影響が出るのが視覚機能の低下です。
それなのに…
- 現代人は「目」の使いすぎ
- 視線の固定しすぎ
どうしても現代人の環境的には「目」のコンディションは崩れやすい状態にありますよね…
だから、「目」もケアをする・鍛える・休めるという取り組みが必要だと僕は感じています。
もう使い過ぎることありきで考えていったほうがいんじゃないかと思います。
使ったらケアする
歯が汚れたら歯ブラシをするように…
ケアを習慣化することがネット社会と共存する上でも大事なのかと思います。
眼球運動で小脳の機能を推し量ることができる
もう一つ…目の重要な役割の紹介します。
それは目から脳への影響です。
眼球運動って知ってますか?
眼球運動とは目を右左にキョロキョロ動かす動きを指します。
人間の眼球は左右・上下・斜め上・斜め下へ動かすことができます。
実はこの眼球運動のチェックで「小脳」の機能が低下を予測できるんですよ。
目は脳へ強い刺激を送っています。
つまり目がちゃんと機能せずにちゃんとした情報が脳へ行かなければ脳機能にも影響が出るのです。
僕はセッション時に必ずクライアント様の目の動きを確認しています。
やってることは怪しいですが(笑)
私的な意見になりますが、若い人(30代)でもあっても低下している人はかなりいる印象なんですよね…
ちなみに僕も20代後半で自分の目の動きを確認しましたが、左右差が顕著にありました(泣)
人のこと言えないっす…(笑)
「目」が使えないとどうなるか。
「小脳」の機能低下に繋がるんでしたよね。
「小脳」は細かい運動を作っていく重要な器官。
言い換えれば運動を作っているのは脳であり、脳のコンディションが運動に影響を与えます。
つまり…小脳機能が低下してしまうと…
なんだか動きがぎこちなくなってしまう…
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目が機能してない
↓
小脳機能の低下
↓
動きがぎこちなくなる
↓
運動がへた・苦手な動きがある
体が思うように動かせない
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効果が出る人・出ない人に分かれてしまう理由
今やSNSでいろんな運動方法のやり方は手に入る時代です。
- 激やせストレッチ○選
- 最強の胸トレ○選
- らくらく−10キロ運動法
探せばいくらでも見つかります。
プロ目線で見て詐欺に近いマーケティングも当然あります。
しかし、全部が全部そうかといえばそうでもない…
おっ!いいトレーニング紹介しているな!というものもあります。
でもですね、
結局そのトレーニングが効く・効かないは実践者によって大きく変わります。
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目が機能してない
↓
小脳機能の低下
↓
動きがぎこちなくなる
↓
運動がへた・苦手な動きがある
体が思うように動かせない
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体の動かしにくさ…
ぎこちなさ…
これがあると当然、同じメニューをやってもらっても効果に差が出てしまいます。
実は僕も体のぎこちなさはよく感じていました。
生活に支障が出るほどではないけど、左手が右手に比べて使いにくく、同じ動きができなかった…
この話をすると「利き手じゃないから」と言われることもあります。
左手でお箸を使う練習をしてみたら?など左手の訓練を勧められることもあります。
でも…どれもやってみたんですよね。
それでも左手の使いにくさは改善しなかった…
野球をやっていた自分は左手を使うことも求められるスポーツなのでパフォーマンスアップの足かせにもなっていたと思います。
しかし、視覚の運動を取り入れてから…
なんとこの左半身の動きが改善したのです…
運動を10年以上やってきたのに改善しなかったものがたった数日で…
これには僕も驚きを隠せませんでした。
これは視覚を含めた感覚器への刺激の重要性を身を持って体感することができた出来事です。
ぎこちなさ・動かしにくさは運動で改善できます。
さて、それでは僕が実践していた視覚機能のトレーニングを一部公開します。
目の運動で機能は取り戻せる
「目」の機能も運動で回復させることができます。
あまりにも亢進している場合はトレーニングよりもメガネの調整で対処が必要なケースもあります
注意点
「目」の運動は強力です。しかし「刺激が強すぎる」ことは注意しなければいけません。全く目を動かしてない人が長時間トレーニングをおこなうと気分が悪くなるケースもあります。
はじめて行う人は少しづつ取り入れるようにしてください。
また「白内障」など目の疾患を何かお持ちの方はお控え頂くようお願いします。
しっかり安全性を確保してから体を変えていきましょう。
周辺視野を広げる
まず目の運動でやってほしいのが周辺視野を広げるトレーニング。
パソコン・スマホで視野がぐっと狭くなってしまっている現代人にはみんなやってほしい視覚調整法です。
なんでもいいので手のひらサイズのボールを2つ準備しましょう!
こんな感じでテニスボールを上に投げてキャッチしてみます。
▼動画はこちら▼
10球程度でOK!
ボールを見るのではなくぼんやり前を見ながらキャッチしてみましょう。
※立った状態からでも大丈夫です※
- キャッチできない方向が偏る
- ボールを見ないとキャッチできない
こういう人は伸びしろアリ。
- 可動域がアップ
- 目の疲れが軽減
- 苦手な動きがやりやすい
- ぎこちない動きが改善
など良い変化を出せる可能性があります。
ちなみにこの写真の方はまったく前屈で手が地面につかない人でした。
しかし、1分程度のエクササイズで柔軟性が改善。
眼球運動と合わせて耳にも刺激を入れたことでベタッと手が地面につくようになりました。
運動時間はたったの3分。
そしてもも裏への刺激やストレッチは一切行っていません。
弱っているところにしっかり刺激が入れば体はどんどん変わっていきます。
感覚器(目や耳)を鍛えるって重要なのです。
耳って何?耳の鍛え方は?という疑問をお持ちの方はこちらの記事が参考になると思います。
≫【超重要】良くならない姿勢の崩れは「耳」から攻めるべき理由
小脳トレーニング
さて!周辺視野を広げたら今度は目をササっと動かすトレーニングをしてみましょう!
サッケードという目の運動が小脳を鍛えるのにおすすめです。
できるだけ素早く目を動かしますが、指先をしっかり目線で捉えましょう。
対象物(指先)が捉えられずに左右に適当に動かさないように注意します。
このように目をきょろきょろさせる動きがサッケード。
最近はプロ野球選手とかもやっている光景を見かけますね。
ですが、僕は一般の方・姿勢を良くしたい方にも取り入れてほしいと思っています。
理由は…
もうここまで散々解説してきた通りです(笑)
プロアスリートだろうが、高齢者だろうが目の機能は重要
- 目がシバシバする
- 対象物(指先)を捉えられない
- 素早く動かせない
- 素早く動かすと指が見えない
はい…こういう方は伸びしろだらけ!
- 可動域がアップ
- 目の疲れが軽減
- 苦手な動きがやりやすい
- ぎこちない動きが改善
苦手だな…と思う運動の前に眼球運動を取りれて、運動してみましょう。
うまく刺激が入ればやりやすくなったり動作が改善します。
まとめ
いかがだったでしょうか?
姿勢改善やパフォーマンスアップには目が重要です!と何度もお伝えさせて頂きました。
ぎこちない動きがあると、同じ30分の運動でも
できる人・できない人との効果は
雲泥の差になります…
しっかり目のコンディションも整えていきましょうね。
▼目・耳・筋肉にアプローチしていく方法はこちらの記事に保存版としてまとめています▼
合わせて読みたい関連記事👉【反り腰】直したい人が読むべき姿勢改善の5つの手順【保存版】
急所を狙われないように小さく身構えて、臨戦態勢に入るはずです。